「テレビも飽きてつまらない」
「3が日はお店がやってないから遊びに行くところもない」
「子どもと一緒に遊びたい」
お正月は親族と集まったり、家出家族とゆっくり過ごすなんてことが多いのではないでしょうか。
最近は家での娯楽もテレビ、ゲーム、本などあげたら切りがありません。
特にスマホのゲームはたくさんあってかつ無料でできます。
けれども家族で仲良く家出楽しむ遊びは意外と少ないのではないでしょうか。
今回は昔から続く正月というハレの日にあえて楽しむ「正月遊び」についてまとめてみました。
すごろく
お正月遊びと言えばまずに思いつくのが双六ではないでしょうか。
名前の由来は2つのさいころの目が6のぞろ目だと形成を左右するというゲームの醍醐味から来ています。
用意するもの
- さいころ…2つあると良いです
- コマ…ゲーム上での自分の分身になります。人数分用意しましょう。
- シート…市販のものやオリジナルなもの好きなものを用意しましょう。
遊び方
- 2人からできますが、出来たら4人くらいで遊ぶことをオススメします。
- 順番にさいころを振り、でた目の数だけ自分のコマを進めます。
- 止まったマスに何かが書いてあれば、その指示に従います。
- 最初にゴールについた人が勝ちです。
由来、起源
双六(すごろく)の歴史は古く、日本最古の歴史書、「日本書紀」にも出てきます。
”禁断雙六”と書かれていて、当時、賭博性も高かったためか既に禁止されていたようです。
この禁止されていた双六はいわゆる今の双六とは違いバッグギャモンに近いルールで、「盤双六」とも呼ばれ江戸時代まで続きました。
世界最古のゲームと言われ、盤上に配置された自分と相手それぞれ15個のコマを先にすべてゴールさせた方が勝ちというゲームです。
その後すごろくは盤双六は絵双六が主流になっていきます。
元々室町時代から絵双六はあり、仏教の教えを伝えるために遊ばれていました。
江戸時代に入ると春画や役者絵など浮世絵師による豪華なものが登場し人気を博します。
今では人生ゲームや桃太郎電鉄、いただきストリートといったゲームに進化し親しまれていますね。
また海外でも「ガチョウのゲーム」というよく似たゲームが古くから親しまれており、一大ブームになったモノポリーなどに大きく影響を与えました。
どれも1年の運勢を占うゲームとしてわかりやすい正月遊びではないでしょうか。
福笑い
宴会やイベントでのお遊びとしてされることはあっても家で中々されなくなっているのではないでしょうか。
やってみると必ず笑いが起こる福笑い。正月の初笑いを家族で過ごし、福を呼ぶのもよいでしょう。
用意するもの
- 福笑いのセット…おかめやひょっとこなどの既製品や自分たちで作成してみましょう
- 目隠し…福笑いをするのに欠かせません。
遊び方
- 福笑いをする人は目隠しをします。
- 目隠したまま顔の輪郭だけが書かれた紙に顔のパーツをひとつひとつ置いていきます。
- できあがった顔をみんなで楽しみます。
由来、起源
実は福笑いの起源は正確なことがあまりよく分かっていません。
縁起物のおかめやおたふくの顔で作るのが一般的ですが、今は写真や印刷が簡単にできるので、身近な人の顔で作るとより盛り上がるでしょう。
またスノー やSnapchatというアプリで面白く顔を加工するのも流行っているので、面白い顔が出来たらSNSでシェアしてみるのもよいかもしれませんね。
歌留多(かるた)
かるた、百人一首は一度はやったことがあるのではないでしょうか。
こどもが文字や慣用句などを覚えるために遊ばれた昔からある知育玩具と言えるかもしれません。
そんなかるたも実は様々な種類があるのです。
用意するもの
かるた…地域のことが書かれたものや慣用句、百人一首と色々とあります。楽しく出来るものを選びましょう。
遊び方
- 取り札を床に広げ、取る人に見やすく設置します。
- 読み人が読み札を読みます。
- できるだけ早く、読み札に合った取り札を叩きます(はじいたり、おさえたりでもOKです)。先に叩いた方がその札を手に入れます
- 全ての読み札、取り札がなくなるまで繰り返します。
- より多くの取り札を取った人の勝ちです。
由来、起源
かるたはポルトガル語で「カード」のことを指しますが、平安から「貝合せ」などから、遊び自体は古くからあったと考えられています。
縁起物というわけでもなく、正月に由来することもありませんが、昔は大晦日から正月にかけては寝ないで神様を迎えたため、子どもが夜通し遊べるものとして百人一首が選ばれていたのが風習として根付きました。
「ちはやふる」がドラマ、アニメ、マンガで人気になったので、日本だけでなく海外でも注目されるようになっています。
羽根突き(はねつき)
用意するもの
- 羽子板…1から2本必要です。飾りがたくさんついているのは観賞用なので使いません。
- 羽根…おもちゃ屋にいけば羽子板とセットで売っていることが多いです。
- 墨と筆…罰ゲームで使います。墨は服につくと落ちないので気をつけましょう。
遊び方
羽根突きには主に2つの遊び方があります。
- 揚羽根(あげはね)
- 1人で羽根を羽子板で突き上げ何回続けられるか回数を競います。
- 追羽根(おいはね)
- 2人で羽根を突き合います。
- 突き返せなかったら罰として相手から墨を塗られます。
また、羽根を突いている間は羽子突唄(はねつきうた)を歌います。
歌詞は以下の通り。
いつ来てみても 斜子(ななこ)の帯を 八の字に締めて
九(ここ)のよじゃ 一貫よ」
由来、起源
羽根突きの由来は古く、奈良時代の遊び、また神事として行われていた鞠杖(ぎっちょう)とされています。
鞠(まり)と杖(つえ)を使ったゴルフのようなものだったそうです。
それが室町時代になると今の羽子板、羽根になりました。
羽根は無患子(むくろじ)で作られていて、子どもの無病息災を願うものでした。
江戸になると願いを込める対象が羽子板になり、豪華な装飾をつけたものを正月に贈るという風習が生まれ、今でも年末に行われる羽子板市は大盛況です。
女の子の遊びですので、娘がいる家庭であれば一度は羽子板に触れさせてあげたいですよね。
凧揚げ(たこあげ)
正月に河川敷に行くと今でも見かけますね。
凧揚げを近所で見ることは減りましたが、まだまだ根強い人気があります。
用意するもの
- 凧…カイトに和凧と様々です。子どもに人気なキャラクターものも多くあります。
- 手袋…素手で糸を掴むので冬だと痛くなることもあります。
- 凧糸…結構糸は切れたりします。すぐに付け替えられるよう予備があるとよいです。
遊び方
- 場所…河川敷など電線のない広い場所であげましょう。
- タイミング…晴れていて風のある日がいいですが、強風であれば控えましょう。
- 人数…子どもとあげるのであれば、二人以上でおこないましょう。
上げ方
- 凧を持ち役のひとは、両手を上げて、凧を水平に持って支えます。
- このとき、かならず風下にいてください。
- 凧揚げ役の人は、糸巻きを持ちます。
- 間隔は、5mくらいがベストです。
由来、起源
凧は中国で戦争の道具、占いの道具として利用されていたといわれ、平安頃には日本にも伝わっていたと考えられています。
江戸時代に参勤交代(さんきんこうたい)だろうとお構いなしに凧を揚げるなど、ブームになりました。
あまりに度の過ぎる人気であったため禁止にされてしまうほどです。
その後明治以降に電線が増えたため、凧揚げする人は少なくなくなりました。
けれども、日本各地で「相模の大凧まつり」「越中だいもん凧まつり」など凧揚げ祭りは行われており、まだまだ凧揚げ文化は根付いています。
独楽回し(こままわし)
お正月と言えば独楽も欠かせませんよね。
ベイブレード人気がまだまだあるので子ども達も一緒に遊びやすいかもしれませんね。
用意するもの
- こま…種類は様々です。一緒に楽しめそうなものを選びましょう。
- ひも…こまに合わせて用意する必要があります。大体一緒に売っているので、分からない場合は店員に聞きましょう。
遊び方
文字で説明するより、動画のほうがわかりやすいのでこちらの動画を紹介します。
由来、起源
こまも平安頃に中国から伝わってきたといわれています。
遊び道具として、宮廷の儀式の道具として使われていました。
日本では様々なこまが生まれ、曲芸用に長く回る「曲こま」、巻き貝を加工して生まれた「ベーゴマ」他にも「うなり独楽」「銭独楽」「八方独楽」などがあります。
独楽は縁起物としてまっすぐに芯が通っているところや、その回っている姿から、人生がますます円満にまわりますようにという意味があり、正月遊びとしても親しまれています。
だるま落とし
今また再燃している禅の開祖である達磨です。
達磨自体は正月に片目を入れて願をかけ、叶ったら両目が入るという風習があります。
そんな達磨を落とすというのが達磨落としです。
用意するもの
達磨落とし…意外と手に入りにくいかもしれません。
遊び方
説明がいらないくらい単純ですよ。
一番上の達磨を落とさずに、下の積み木を木槌で叩いて抜いていきます。
達磨を落とさず下までたどり着けたら成功です。
由来、起源
達磨落としの起源もつかめませんでしたが、最近では一昔前にテレビで行われていた巨大達磨落とし(達磨部分が人間が座っている)を一般でも楽しむことができるそうです。
子どもとだけでなく大人同士で楽しむのにも達磨落としはいいかもしれません。
まとめ
古くから親しまれていた遊びは子ども同士が伝えてつないできたものがほとんどです。
けれども新しい遊びが増えるとともに昔遊びは受け継がれなくなってきました。
日本の良さ、文化の大切さを振り返りこどもと一緒に本気になって遊んでみてはいかがでしょうか。
なかなかどうして長く遊ばれてきただけあってどれも楽しいですよ。